C3-NETは魔法の箱ですか!?
2022.12.11
もちろんC3-NETは魔法の箱ではありません。
ではなぜC3-NETがなぜ様々な製品やサービスに対応をするのか?できるのか?
「ヨモやま話」の第三回はその理由を探ってみます。
【代表の職歴がテンプレートに収まらない!】
ファッションデザイン専門学校デザイン科を卒業後、正規被雇用者として在籍した企業数は17社。
そしてその間に経験した職種は、10種程度でしょうか。
■アパレル・ファッショングッズ生産管理
■アパレル・ファッショングッズ営業
■アパレル・ファッショングッズ企画
■アパレルMD(補佐含む)
■海外工場管理
■アパレル販売
■品質管理・物流
■非アパレル製品開発
■営業事務
■貿易実務
■内装業現場監督
etc.
企業規模は様々で、全従業員5名のマンションメーカーから、世界中に拠点を持つ数千名規模の中堅商社まで。
それぞれの環境で、本人は与えられた職務は責任をもって挑んだつもりです。
社会人になった当時は、このような転職をすることは「是」とされる時代ではありませんでした。
むしろ職歴が増えるほど転職には不利な時代だったと思います。
面接の際「ここはアメリカじゃありませんからね…」と呆れられることもしばしば。
それでも自分が納得できる環境を求めて、何度も転職を重ねました。
後半の転職活動の職務経歴書には、当然書ききれなかったので…ここだけの話ですが、期間の短い会社は省略して書いていました(笑)
【ステップアップより好奇心】
「納得できる環境を求めて」の転職、と先に書きましたが、今振り返ってみると、最後まで背中を押し続けたのは「好奇心」なのです。
もちろん生活はありますので、経済的に納得できる範囲で、好奇心を追い続けた結果、これだけの転職を重ねることになりました。
好奇心は人に推進力を与えます。
その時々の職務の中でも新しい知識を、新しい手法を、新しい取引先を、と是非はわかりませんが、様々な試みを繰り返しました。
ただし、やることをやらないで、実験的なことばかりする訳には参りません。
目の前にあるノルマを果たしたうえでの試みでしたが、それでも認められる環境(企業)と、はじき出される環境(企業)は明確に分かれました。
【成長した果実だけを収穫しろ?】
被雇用者としての終盤に、大きな壁に自分の理念が阻まれてしまいました。
在籍した商社やOEMにおいて「(今)儲からない仕事は請けてはならない」という、非常にシンプルな企業の考えと、衝突を繰り返すことになりました。
企業ですから営利目的の活動をするのは当然理解できます。
ただアパレル業界で特に顕著ですが、短期的な数字を求める傾向が強く、飛び込みやスタートアップ企業の、小ロットや緊急の仕事は、どこの会社でもあまり喜ばれませんでした。
起業したばかりの事業者のオーダーは、回収リスクや生産効率を考えれば、理解できなくはありません。
1回のオーダーで既に安定的に、500-1000着のオーダーを処理する時間を、新規スタートアップ企業の小ロットに、同じ時間をかけて対応することが非効率なのも事実です。
しかし一部の商社やOEMの小賢しいところは、そうしたスタートアップ企業が成長を始めると
「今あの会社が凄いらしい!すぐに営業をかけて取ってこい!」
なのです。
例えると、業界に100個蒔かれた種に水や肥料をやろうとはせず、芽を出してすくすく育ち、沢山の花を咲かせ、実をつけそうに見えるようになった、僅かの木に群がり「一個でも多く果実を採るぞ!」…皆様も見たり聞いたりした経験があるのではないでしょうか?
【ならば結構、起業! 100個蒔かれた種、その小さな芽と共に】
これがC3-NETの事業開始目標のひとつでした。
そのことを追求すると、小ロット生産、原料やアイテムのバリエーション、といった壁を乗り越える必要がありました。
「これしかできない」では、依頼者にとっても非効率です。
できるだけC3-NETで請けられるアイテムを増やす。
依頼された時点でその背景が整ってなければ、最短で整える。
この繰り返しが現在のC3-NETの特異性を作りましたが、これは皆様の依頼によって作って頂けたと考えるべきです。
その結果、現在まで様々な業界から、様々なアイテムを、様々な数量で相談いただけるようになりました。
広告代理店、イベント会社、建築設計事務所、金属加工業など、繊維業界とは一見関係無さそうな業界の皆様からも、問い合わせを頂けるようになりました。
ファッション関連アイテムでは布帛、ニット、カットはもちろんバッグやパンプス、一点モノのカーペットやビーズクッションなどの特殊アイテムも製作させて頂いています。
【誰かのモノではないコミュニティ的存在】
残念ながら、C3-NETは魔法の箱ではありませんが、育てる、育てていただくポジションのおかげで、多くの情報集積場所になっているのは事実です。
起業までの経験をベースに、多様な依頼によって、C3-NETの10年間で蓄積された取引先開拓力、情報収集力、技術開発力、交渉力、生産力等々によるものです。
事業として継続させる為に当然、成果物の納品時には対価を頂きますが、モットーである
「何もしないで断ることはしない」
は、すべての依頼者が創り上げてくれた、C3-NETの特徴なのです。
みんなで育てたC3-NETです。
初めての相談でも、躊躇されることなく「参加型コミュニティ」と考え、是非上手く利用してみてください。
ヨモ タケシ